OMIOの投書箱2

年末年始の雑記帳です。

聖子・江角・ゴクミ現象 「オーラなき時代」に突出

・……ベンヤミンは、現代を「あらゆる芸術や人間からアウラが失われていく時代」と定義したことでも知られる。
・……世の中からオーラが消えたはずの二十世紀末の日本で、最近、奇妙な「輝き」を目にする。

・……週刊誌「SPA!」の特集によると、「教祖」とまで呼ばれる江角の場合は、新しい「自然体」の生き方が共感を呼んでいるのだという。
・世間の好奇と悪意の視線にさらされ、時に芸能マスコミのバッシングを浴びながら、……そのたびにイメージを巨大化させる……。/「ゴクミ」と呼ばれる後藤久美子も、「生意気」などとバッシングされることが多いタレントだった。

ベンヤミンは、「哲学者がモードに熱烈な関心をそそられるのは、モードがとてつもなく未来を予感させてくれるからである」……「それは未来にに待ち構えているものを感知する女性集団のたぐいまれなる嗅覚のためである」(パサージュ論)

・男が支えてきた競争社会や管理社会の価値観が二十一世紀までもたないことを直感した女性たちは、他人と違う人生を歩む女性タレントの生き方に、無意識のうちに何か新しい価値を求めているのかもしれない。
編集委員・清水克雄)